伝統を知ろう

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羽子板・破魔弓

Published on 2021/05/03

 

羽子板の歴史

羽子板は「魔を跳ね返す」という意味があります。女の子が生まれて、「優しく元気な子に育ってほしい」と願い、飾ります。
また、羽子板の美人画は、すこやかに美しく、凛として育つようにとの想いも込められています。
羽子板で突く羽の玉、あの黒くて堅い玉は「むくろじ」という大木の種です。この「むくろじ」は漢字で「無患子」と書き、
「子供が患わ無い」という意味です。
また、羽子板の羽がトンボに似ていることから、子供の病気の原因となる蚊をトンボが食べてくれるように、
また、羽を恐れて子供が蚊にさされないようにという、女の子のお守りともいえるものです。


羽子板のお顔

羽子板のお顔にはたくさんの種類があります。
表情でその雰囲気が変わります。大きな愛くるしい目をしている現代風の美人顔や、
切れ長の目をした日本美人のお顔などがあります。

現代風の美人顔                        切れ長の目をした日本美人顔


び方のポイント

立体感のある美しい絵柄が魅力の押絵羽子板は、型紙に綿をのせて羽二重の布でくるみ、
更に表地で包んで絵柄を立体的に仕上げるという技法で作られたものです。
押絵は職人の技術の違いが現れる部分になります。
お顔や手のバランスがよく、着物を着た女性の仕草が自然に見える羽子板をお選び下さい。

お着物はカノコしぼりや友禅、金彩刺繍、帯地など、種類豊富です。
左右の色目や生地のバランスも羽子板を選ぶポイントです。



大きくなったら
羽子板持って七五三♪


ぜひ記念写真の際には羽子板をご持参ください♪

こちらのお写真はお客様からいただきました。

楽しそうなお二人がとってもかわいい^^

ありがとうございました♪

 


近年人気の羽子板

国内、海外から人気を集めている
摩耶のかんざし屋さんが手がける羽子板です。
使用しているお花は国産の羽二重シルクです。
薄く繊細なシルク布で製作するつまみ花は
加工がとても難しく高い技術を要します。
大量生産は行なっていないため、
当店でもごくわずかの商品です。
花びら一枚一枚をピンセットで
丁寧に畳み込んで造るつまみ花かんざしの
羽子板、息を呑む美しさです。 


種類豊富にご用意しておりますが、大変人気商品のため、売り切れにご注意ください。

 


破魔弓の歴史

破魔弓には「弓矢で魔を破く」という意味が
あります。男の子が生まれて
「強く たくましく 育ってほしい」と願い、
初正月に飾ります。
子どもの誕生と幸せを祈って贈る、日本古来の
風習です。これと関わりが深いものに室町時代から現代に伝わる「鳴弦の儀」があります。
これは弓の弦を強く弾き鳴らすことによって、
魔除け(鬼除け)・邪気払いをするという意味のある儀式です。
今日の皇室においても、お子様が誕生して
七日目に「読書・鳴弦の儀」が行われています。
弓を用いた儀式としては、この他にも、正月にその年の年占いと厄除けの為に
行った「弓射(ゆみいり) 」や家を造る際の上棟式に、屋根の上に弓と矢を北東に向けて飾る
「鬼門除け」などがあります。
このように、縁起物として伝えられてきた弓と矢を組み合わせたものが、現代の「破魔弓」の基になっているのです。


「矢」と「弓」

「矢」

矢についた羽根ですが、これも美しい羽根をもつ金鶏や銀鶏の羽根だったり、フクロウ(不苦労)の羽根だったり、
良く良く見るといろんなところに意味を持っています。羽根の長さやカットの美しさもポイントです。
サイズやデザインを見ながら、注目して欲しいところは矢の数です。矢の数にも意味があるんです!
例えば4本矢なら東西南北からの魔を避ける。5本なら東西南北+天から。6本矢は六徳の矢。8本矢なら末広がり。
などなど、いろんな意味があります。


「弓」

破魔弓の歴史はかなり古く、大和時代(西暦647年頃)宮中で、正月に行われていた「射礼(じゃらい)」という弓で
的を射る儀式が由来で、ここで使われたのが破魔矢と破魔弓でした。


子板・魔弓の飾る時期

お正月にむけて、だいたい12月中旬ごろから12月30日までに飾り始めます。
12月初旬ごろまでには、羽子板を用意しておくのがいいでしょう。
避けなければならないのが、12月28日と12月31日です。
29日は苦しみを連想させます。また、31日は大晦日に正月飾りをかざるのは
一夜飾りにになるのでよくないとされています。破魔弓と羽子板は、
他の節句の時にも飾ることができます。
女の子は、桃の節句である雛人形と一緒に、男の子は、端午の節句である
五月人形と飾ることができるので、より華やかになります。

 


 

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